令和元年度第51回卒業式(3)答辞

 答 辞

平成から令和へ、日本は新たな時代を迎えました。昨今の不測の事態への対応が迫られる中、卒業式を挙行していただき、心より感謝申し上げます。

私たちが充実した学校生活を送ることができたのは理事長先生、校長先生の支えがあったからだと思います。理事長先生は、いつもお会いするたびに私たちだけでなく、家族のことまで気にかけていただきました。学校とはどういう場であるのか、どうあるべきなのかを教えていただきました。校長先生は、いのちのホームルームで自らの体験を伝えていただき、命や家族の大切さを改めて学ぶことができました。私たち生徒のことを思い、たくさんのことを教えていただきました。

卒業を迎えるに当たり、様々なことが思い出されます。3年前の4月、新しい制服を身にまとい入学式を迎えました。お互いのこともわからず、不安なことばかりだったことが昨日のことのように感じます。

三年間の高校生活では、たくさんの行事を経験しました。初めての仰高祭や猛暑の中、声を枯らした野球応援。何もかも新鮮な気持ちで取り組んだ一年生はあっという間に過ぎ去りました。二年生になると、先輩としての自覚と責任を持ち、学校生活に取り組むようになりました。中でも二年生の一番の思い出は修学旅行です。それぞれ行き先は違いましたが、とても充実した研修にすることができました。特進コースはイタリアへ行き、歴史や文化に触れ、とても貴重な経験をすることができました。タイ、オーストラリアではカーディニア・インターナショナルカレッジを拠点に、各国の文化と現地の方々の温かい心に触れ、充実した体験ができました。私は九州へ行き、鹿児島の「知覧特攻平和会館」や長崎の「長崎原爆資料館」で命の尊さと国のために自らの命を犠牲に戦った戦争の悲惨さを知りました。その時代を強く生きた方がいたからこそ、私たちは今、平和な時代を生きていられるのだと思います。熊本城では震災で崩れた石垣や大規模な修繕工事を目の当たりにし、震災の大きな爪痕を見て、言葉を失いました。日本の歴史や伝統を守り後世に受け継ぐことの意義を深く考えさせられました。この先、どんな時代であろうと、失ったものを希望に変え、歩み続けていかなければいけないと感じました。ハウステンボスでは、仲間とイルミネーションを見て楽しい時間を過ごしました。同じ国内でも、静岡とは異なる食文化や気候、景色、言葉などを体験し、視野を広げることができました。多くの人と出会い、仲間と過ごした四泊五日は私の中で一生忘れることのない思い出です。

 高校生活三度目の春を迎え、すべてのことが最後になっていきました。中でも心に残っているのは仰高祭です。初めて三日間の開催を実現することができました。クラスTシャツを着て仲間と作り上げた文化祭は、楽しい一時でした。準備でうまくいかず、仲間と衝突したこともありました。そんなことも全てが思い出で、学校全体が一つになったステージ発表は、特別な時間で忘れることができません。体育祭でも学年が一丸となって、競技に挑み、仲間とよりいっそう絆を深めることができました。仰高祭を絶対に成功させるという強い意志をもって臨み、最高な三日間を作ることができました。まだまだ私たちがやり残したことはたくさんあります。在校生の皆さんには今までにない仰高祭を作り上げていってほしいと思います。

 部活動でも、たくさんの成果を残してきました。空手道部、陸上部はインターハイに出場し、学校を盛り上げてくれました。その他の部も、毎日限られた時間や場所でそれぞれが目標を持って活動してきました。私も野球部で仲間と甲子園で勝てるチームを目標に努力を積み重ねてきました。嬉しさ、楽しさを味わいながら、苦しさや辛さを何度も味ってきました。甲子園出場は叶いませんでしたが、二年生の秋に東海大会に出場したことは貴重な経験となりました。三年間、仲間と切磋琢磨し、時には共に涙を流したことも、忘れることのない青春の思い出です。そんな素晴らしい仲間と三年間ともに戦うことができたことは私の誇りになり、甲子園出場は後輩たちが必ず叶えてくれると信じています。

 毎日の授業、ホームルーム、休み時間や放課後のなにげない会話や涙が出るほど笑いあったこと、一緒に先生に叱られたことも大切な思い出です。この御殿場西高校で、たくさんの素晴らしい仲間と巡り会えたことは本当に幸せでした。三年間、本当にありがとう。

 私たちが今ここに立っていられるのは、たくさんの先生方の支えがあったからです。貴宏先生、私が悩んでいる時「迷ったらやる、例え失敗したって怒られればいい」と強い言葉をいただきました。たくさんのことに挑戦し、大きく成長できたと思います。毎朝校門に立って挨拶運動をしたことは一生忘れません。徹弥先生、叱られたときいただいた「自分は自分」という言葉は、私の心に響き、変わることができました。あの時の言葉がなかったら今の自分はいないと思います。山田先生、二年間学年主任として、最後の一年は担任として、わがままなクラスを諦めず、見守り続けてくれました。

 他にも多くの先生方に関わっていただきました。私たちの将来のことを親身になって考え、熱心に進路指導に当たっていただいたキャリアセンターの先生。体調がすぐれない時や悩みを抱えている時に優しく対応し、時には教室まで一緒に歩いてくれた保健室の先生。忙しい中、プライベートを削ってまで部活動の指導に当たっていただき、技術以外の大切なことも教えていただいた顧問の先生。私たちの見えないところで陰ながら支え、応援してくださった事務室の先生方。身の安全を常に気にかけ、真正面から私たちと向き合っていただいた生徒課の先生。私たちのどんな意見も聞き入れ、誰よりも生徒思いな生徒会の先生。入試や就職試験に向け遅くまで勉強を教えていただいた先生方。生徒と一緒に楽しみ、時には一緒に辛いことを乗り越え、貴重な三年間を支えてくださった三年部の先生方。

 語りつくせないほど先生方には感謝をしています。私たちのことを真剣に考えてくださったのにも関わらず、迷惑ばかりかけてしまったかもしれません。時には意見が食い違い、反発したこともありました。ですが、私たちを見捨てず、最後まで向き合ってくれました。先生方から学んだことをこれからの人生に生かし、それぞれの道で成長していきます。いつか胸を張って立派な姿をお見せできる日を楽しみに待っていてください。本当にありがとうございました。

 そして、一番感謝を忘れてはいけないのは、ここまで育ててくれた家族です。いつもは照れくさく、感謝の気持ちを伝えることができませんでした。私たちがつらく逃げ出したくなった時も優しく励ましてくれました。毎日、学校へ行き、仲間と楽しい時間を過ごせたのは、家族の支えがあったからです。仕事で疲れているのにも関わらず、毎朝早くからお弁当を作ってくれたり、休日には部活動の大会を見に来てくれたり、私たちをどんな時でも気にかけ、一番応援してくれました。中には家族と離れて生活をし、改めて存在の大きさを感じた人もいると思います。当たり前に過ごせて来れたのは、見えないところで私たちを支えてくれたからです。時には反抗し、文句も言いましたが、甘えてばかりの一八年間だったと思います。ですが、ここまで家族に支えられた一八年間は本当に幸せでした。今度は私たちが支えていき少しずつ恩返しをしていきます。時には壁にぶつかり、辛く悩むこともあるかもしれません。その時は温かく見守っていてください。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

 今、御殿場西高校は新しいことに挑戦し続け、変わり始めています。しかし、何かを変えるということは、決して簡単なことではありません。私たち生徒一人一人、日々の積み重ねがよりよい学校を作り上げていくのだと思います。その中で、停滞してしまうこともあるかもしれません。ですが、立ち止まっていてはなにも得るものはありません。失敗を成功に変え、熱く、本気で取り組む学校であってほしいと思います。もちろん、私たち卒業生もこの三年間で培ったものを糧に、この先の人生で迷ったら原点に戻り、成長し続けていきます。そして、変化することを恐れず失敗を成功に変え、突き進んでいきます。

 たくさんの仲間、在校生、先生方と出会えたことは宝物です。人生でこれ以上ない三年間を過ごすことができたのは誇りであり、一生忘れることのない思い出です。今日、二六一名はこの御殿場西高校を巣立ちます。これまで支えてくださった方への感謝を忘れず、それぞれが新たな時代で飛躍し、一生懸命歩んでいきます。今まで、本当にありがとうございました。

 

令和二年三月二日

  卒業生代表  松本 陸